伊東氏、星野氏、平松氏らが野球殿堂入り 伊東氏は「自分でいいのか」
伊東氏は資格9年目での選出、星野氏は「私には似合わない席」
公益財法人団野球殿堂博物館は16日、平成29年度野球殿堂入り5氏を発表した。競技者表彰委員会のプレーヤー表彰からロッテの伊東勤監督(54)、エキスパート部門で星野仙一楽天球団副会長(69)、大洋(現横浜ベイスターズ)球団初の200勝投手・平松政次氏(69)が選出。特別表彰委員会からは故・郷司裕氏(元東京六大学野球審判、日本野球連盟規則審判専門委員)、故・鈴木美嶺氏(元東京六大学野球審判、日本野球規則委員会編纂委員)が選出され、殿堂入りは競技者表彰が92人、特別表彰105人の197人になった。
5人が殿堂入りするのは昨年に続き2年連続10回目。競技者表彰はプレーヤー、エキスパート両部門とも有効投票(今回は333票)の75%以上が殿堂入りとなり、ロッテ伊東監督は265票(79.6%)を集め、資格9年目で選出。1500試合以上出場した捕手の殿堂入りは、野村、森、古田3氏に続く4人目となった。
エキスパート表彰は有効投票(112票)から88票(78.6%)の星野仙一氏、84票(75.0%)の平松政次氏が殿堂入り。星野氏は中日、阪神、楽天でリーグ優勝を果たし、2013年には楽天を初の日本一に導いた。3球団でリーグ優勝を達成したのは、三原、水原両監督を含めて3人だけとなっている。
平松氏は選抜大会優勝経験者としては第29回の王貞治氏に次ぐ6人目となり、9年目に念願を果たした。特別表彰の郷司、鈴木両氏は2016年に候補者となり、共に今年12票を獲得、殿堂入りとなった。
この日、野球殿堂博物館では、熊崎勝彦野球殿堂博物館理事長(プロ野球コミッショナー)から祝福を受け、競技者部門の3氏と特別表彰の故人家族、関係者が挨拶。伊東監督は「自分でいいのだろうかという思い。(熊本出身で)大惨事で苦労されている方がたくさんいる。少しでも明るくなっていただければ。自覚と責任をもって少しでも野球界に恩返ししたい」と話した。
また、「私には似合わない席で、何かの間違いか」と笑わせた星野氏は「あと一週間で70歳。野球に本当に感謝したい」と感激。平松氏も「この場に立って、夢ではないけど、夢の中の夢。感動しております」と球界最高の栄誉に浸っていた。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count