殿堂入りへ有資格1年目の強打者、将来的な選出確実のイチローが“物差し”に!?
ゲレーロは「WARが驚くべきほど低い」!?
さらに、比較対象としてイチローが登場する。「彼のWARもまた驚くべきほど低い。59.3で(1900年以降の)右翼手で15番目だ。最近のボビー・アブレイユ、イチロー・スズキ、ラリー・ウォーカーよりも下だ」。WARとは打撃、守備、走塁、投球を総合的に評価して選手の貢献度を表す指標で、そのポジションの代替可能選手と比較し、どれだけ勝利数を上積みしたかを表す。現在のメジャーで、選手を評価する指標として最も重視されているものの1つだ。
昨季、メジャー16年目で3000安打の金字塔を打ち立てたイチローは有資格1年目で殿堂入りが確実と米メディアに度々報じられているが、まだ現役選手。背番号51の16年間の通算WARは米データサイト「ベースボール・リファレンス」によると、59.9となっている。ゲレーロよりも上の数字で、この指標がゲレーロにとってマイナス要因と、記事では分析している。キャリア終盤は守備につかない指名打者としてのプレーとなった上、36歳で現役引退したことも「彼の選出に間違いなく痛手となる」という。
特集では、ゲレーロの得票率は67%になると予想。メジャー史に名を残す強打者も有資格1年目での選出は困難と見られている。現役選手ながら殿堂入り選出の基準で登場するイチローは、いつクーパーズタウンでその偉業を称えられるのだろうか。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count