練習中の事故で右目失った有望左腕、23歳で引退決断「まだ野球を愛してる」
2014年にフィリーズに2巡目指名で入団も…7か月前に事故で右目摘出
メジャーリーグでのプレーを目指してマイナーリーグでプレーしていた有望株が、トレーニング中の事故で右目の視力を失い、23歳の若さで現役引退を決意したと米複数メディアが報じた。現役から退く決断をしたのは、フィリーズ傘下の左腕マット・イムホフ投手。「FOXスポーツ」電子版は、「フィリーズのマット・イムホフは、7か月前の事故で右目の視力を失ったことで23歳の若さで現役引退を決意した」と伝えている。
イムホフは昨年6月、室内で器具を使ったトレーニング中に事故にあったという。記事では、本人のインスタグラムへの書き込みを紹介。イムホフはその中で「大きめの金属が頭・目のあたりにぶつかり、鼻の骨折、眼窩骨骨折、そして、ひどいことに右目の視力を失った……通常の生活を送るための最良の方法として、右目を摘出し、人工眼に置き換える決断をした」と綴っている。そして、現役から退く決断を下したという。
「FOXスポーツ」は、本人の「まだ野球を愛しているし、この競技を通じて得てきた全てを誇りに思っている。18年間プレーすることができて嬉しく思っているし、その過程で習ったことを今後忘れることはないだろう。これまでにグラウンドの内外で葛藤してきたことは、今この瞬間に備えるためのものだったのだと強く信じているよ。野球の最も素晴らしいところは、一人では生きていきないと教えてくれたことだ」とのコメントも紹介している。
イムホフは2014年のドラフト2巡目でフィリーズに入団した有望株。ルーキーリーグと1Aで通算43試合登板(38先発)で13勝10敗、防御率3.69の成績を残していた。
記事では、現役引退後の左腕について「イムホフはカリフォルニア・ポリテクニック州立大学で野球プログラムのアシスタント投手コーチを務めながら、金融ビジネスの学位の取得を目指している」とレポート。メジャーリーガーになるという夢は叶わなかったが、前向きに新たなスタートを切っているようだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count