韓流スラッガー黄が試されるメジャー“適応力” ホームランを打った後は…
メジャー経験のある同僚から指摘「ひんしゅくを買う」
ロッテ・ジャイアンツからFAとなっていた韓国のスター選手、黄載鈞が、MLBサンフランシスコ・ジャイアンツとマイナー契約で合意したと報じられている。メジャーキャンプに招待選手として参加し、そこから開幕メジャー入りを目指して猛烈なアピールをしていくわけだが、ここで問われるのが黄の“適応力”だ。
韓国プロ野球とメジャーとでは、同じ野球をプレーしていても、多少なりともスタイルの違いはある。特に、韓国野球は打者有利だと言われており、まずはメジャーの一流投手たちの投球スタイルに慣れることは不可欠。さらに、チームとしての練習時間が少ないメジャー流キャンプで、どうやって他選手と差をつけるためのトレーニングや練習を自主的に行うかもポイントになるだろう。
が、どうやら黄には、もう1つ大切な“適応ポイント”があるようだ。米サイト「Yahoo!スポーツ」によれば、黄が適応しなければならないのは「ホームランを打った後のバットフリップ(バット投げ)」だという。韓国では、ホームランを打った後に打者がバットを高々と投げ捨てる「バットフリップ」が日常茶飯事に行われているという。黄もまた例外ではない。記事内で紹介されている動画には、打球を見送った黄が左手でバットを高々と投げる様子が映し出されている。
韓国のロッテ・ジャイアンツで共に戦ったチームメイトの中にはメジャー経験者がおり、黄は彼らからメジャーではバットフリップは「ひんしゅくを買う」と指摘されたという。事前にアドバイスを受けた黄は、早速メジャーではバットフリップを辞める決断をしたそうだ。記事では、黄の「やり慣れた見事なまでのバットフリップ」を辞めることは「決して小さな適応ではない」「スタイルを変えなければいけないと感じているのは心が痛む」と、やや“同情的”な見方を示している。だが、メジャー入りを目指す黄は「誰も敵に回したくはないだろう」し、その決断は「理解ができる」とした。
バットフリップは2015年までで、2016年に放った27本塁打の後は一度もバットを放り投げたことがないという黄だが、メジャーでホームランを打った時にはバットフリップをせずに我慢できるのか。メジャー1号くらいバットフリップしても許されるのでは、と記事では“提案”しているが、果たしてメジャーで黄がバットを高々と投げる日はやってくるのだろうか。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count