「背中で見せる」―青学大監督が語る教え子、侍J小久保監督のリーダー像
箱根駅伝3連覇の陸上部から刺激、「指導者に求められる力」とは
「相当なメニューを課しても、故障はしなかったですし、弱音を吐きませんでした。『きつい練習だからこそ楽しくやらないと』と言ってやっていました。そういうメンタルの強さを持っていましたね」
善波監督は、2015年から3年連続で箱根駅伝総合優勝に輝いている陸上競技部の練習姿勢に刺激を受けているという。
「選手が目的を持って自主的に走っている、そんな姿勢を感じます。指導者の考え方が選手に浸透し、それを個々の選手が理解し、練習をしているんだと思います。いかに選手の持っている能力を成長させられ、その力をうまく発揮させてあげられるかが、指導者に求められる力だと思います」
「少しずつ成長してきたチームを、正尚から下の世代で止めてしまうことなく、良いものを残しながら、また自分たちのオリジナリティも加えて、さらに良いチームにして欲しい」と、選手たちへの思いを語る善波監督。チームは東都2部に甘んじているが、今秋ドラフト候補の葛川知哉らを擁し、春に5季ぶりの1部復帰を狙う。プロで活躍する先輩たちを見て、再び強いチームに生まれ変わることを期待しながら、指導に当たっている。
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篠崎有理枝●文 text by Yurie Shinozaki