田中将大、MLBでも歴史を作れるか 3つの「日本人初」がかかるシーズンへ

投手最高の栄誉となるサイ・ヤング賞は「フルシーズン戦えば自然と…」

 言葉には確かな自身が漂う。数字としての目標を聞かれると、「1番は投球イニングですね。やっぱり少しで多く投げられることが自分の中では一番いいと思ってますし、また1年間ローテーションを守り抜いてこそ、そこの数字も積み重なっていく部分なので、まずは健康第一でシーズン送ることですね」と言い切った。昨年はわずかに1/3イニング届かなかった大台の200イニング到達が、まずは最初の目標となる。

 また、今季も10勝に到達すれば日本人として初のデビューから4年連続2桁勝利となるが、「意識するか?」との問には「そこはしてないですね」と断言。 「今までも、誰も達成したことがないことをしたことがないわけではないので。自分自身が。だから、別にそこで変に気負うこともないし、デビューから2桁勝利がどうこうというのは全く頭にないですね」 。メジャーでは、勝利数よりもローテーションを守ること、イニング数を積み重ねることが高く評価されるだけに、自分の役割をこなすことに徹する。

 そして、その先に見えるのは日本人初のサイ・ヤング賞。投手として最高の栄誉について、田中は「去年も初めて数票、投票してもらいましたし、フルシーズン戦ったら自然とそういう権利は……もちろん数字が悪すぎたらダメですけど、権利は、可能性は出てくるんじゃないかなと思いますけど。戦わないことには(受賞は)ないですけどね」と意欲を見せた。

 2014年から7年契約を結んでいるが、今季終了後には契約を破棄してFAとなれる「オプトアウト」の権利を持っている。米国では、早くも去就に大きな注目が集まっているが、「終わった時にそれは考えます。シーズン前に考えることじゃないと思うし」と自らの投球だけに集中するつもりだ。

 いずれも日本人初となる3年連続開幕投手、デビューから4年連続2桁勝利、サイ・ヤング賞へ―。田中がメジャーでも新たな歴史を作る。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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