偶然ではないDeNA10代大砲2人の出現 首脳陣が3か月前感じたブレイクの芽

ドラフトでまさかの幸運「下位でこれだけの選手が残っていることは多くない」

 それが3位の秀岳館・松尾大河であり、5位の細川だった。高く評価していた逸材が他球団のものになることなく、指名順が回ってきた。DeNAにとっては、まさかの幸運で方針を転換し、指名に踏み切った。

 細川は高校通算63発の長距離砲として鳴らした一方、投手としても最速146キロと類まれな身体能力を誇っていた。

 しかし、3年夏は2試合連発を放って茨城大会を勝ち進んだが、決勝で常総学院に0-1で惜敗。同じ北関東の作新学院・今井達也が夏の甲子園で大ブレイクしてドラフト1位に駆け上がったが、大舞台を踏むことができず。全国的に、その名が売れることはなかった。

 3年間、全国での実績はなし。まして、高校生で長距離砲の外野手という育成の難しさが、指名を敬遠した要因となった可能性もある。それでも、高田GMは「良いパワーヒッター。すごく可能性のある選手。下位でこれだけの選手が残っていることは多くないから」と言い切り、迷わずに指名。それほど高い期待感があったから、鮮烈デビューは球団にとって決して驚くべきことではないのだろう。

 高田GMから期待をかけられていたのが細川なら、ラミレス監督にポテンシャルを絶賛されていたのが網谷だ。

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