新たな育成の星出現 異色のDeNA育成ドラ1、衝撃の4者連続K完全デビュー
背番号105の笠井、実戦4回完全7K…早大野球部を2日で退部し、BC信濃からプロ入り
DeNAに新たな育成の星が現れた。DeNAの育成ドラフト1位の笠井崇正投手(BCリーグ信濃)が15日、韓国・ハンファとの練習試合(宜野湾)の7回から4番手で対外試合初登板。先頭から4者連続三振を奪い、2回を無安打無失点と完璧に封じ込んだ。13日の練習試合(宜野座)で本塁打を放った育成2年目・網谷圭将捕手に続き、背番号3ケタの楽しみな選手が出現した。
初の対外試合。それも、未知なる韓国のハンファ打線を相手にしても、背番号105はひるむことはなかった。7回からマウンドに上がると、先頭から威力のある直球を主体に三振を奪取。あっというまに3者連続Kを奪うと、8回先頭では変化球で空振り三振に斬って4者連続Kだ。続く打者は左飛となり、連続三振は4で止まったが、最後の打者を三ゴロに仕留めて2回完全。衝撃の投球だった。
異色の右腕だ。旭川西高から一般入試で早大に入学。野球部の門を叩いたが、わずか2日で退部した。その後はサークルで趣味程度に続けるだけだったが、一念発起して4年からBCリーグの信濃に入団。最速151キロを記録するまでに成長し、昨秋のドラフトでDeNA唯一の育成選手として指名され、プロ入りの夢をつかんだ。
179センチ、93キロのどっしりとした体格。ソフトバンク・五十嵐を目標に掲げ、「早く支配下登録されるように頑張りたい。終盤を任されるような投手になりたい」と話していた右腕は、これで2回パーフェクトで3三振を奪った12日の紅白戦に続き、実戦では4回完全の7Kとなった。15年の育成1位・網谷に続き、今度は投手で楽しみな逸材が現れた。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count