「どんどん走ろう」―ソフトB紅白戦、両軍で計12盗塁 「走塁改革」が進行中

スタートを切る意識を浸透、盗塁増で得点力アップへ

 この日は、盗塁を許したバッテリーを責めるなかれ。達川ヘッドはこう言う。「(紅白)両チームに(3球以内にと)言ってある。(それを知っていて)ウエストしたら、アウトになる。バッテリーは打者を打ち取る感じにやろう、としていた」。あくまでも、バッテリーは打者を第一にしており、厳しく警戒はしていなかった。

 狙いは、意識付けだろう。昨季は柳田と本多の23盗塁がチーム最多。これに続くのは、福田と城所の11個だった。今宮や中村晃といったチームの中核の選手、上林、真砂といった期待の若手たちが、より一層、盗塁を増やすことができれば、自ずと得点力はアップするはずだ。

 かつて5度の盗塁王に輝いた赤星憲広氏は盗塁の極意を「アウトを恐れず、スタートを切る勇気」としている。まずは、スタートを切る意識をチーム全体に浸透させようとしているのだろう。

 ソフトバンクの目指す「走塁改革」。V奪還のための、1つのテーマとなりそうだ。

【了】

福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani

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