3度目の侍ジャパン、内川が目指す世界一奪還「あの景色というものは…」
全体練習後に居残り特守、優勝への熱い思いを体現
3月に開幕する第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向けて、野球日本代表「侍ジャパン」が23日から「KIRISHIMAサンマリンスタジアム宮崎」で強化合宿をスタートさせた。小久保裕紀監督を筆頭とする侍ジャパンが目指すのは、もちろん2大会ぶりの世界一奪還だ。3大会連続でWBCに出場するベテラン、内川聖一外野手(ソフトバンク)も優勝へ熱い思いを抱く。
過去2度のWBC出場で、内川は歓喜と悔しさの両方を味わった。大会へ臨む前の気持ちはいつでも一緒で「緊張と不安だけです」と話すが、3回目を迎える今回は「終わった時に悔いがないようにしたい」という
思いはひとしおだ。第3回大会の準決勝プエルトリコ戦では、走者として反撃のチャンスを生かし切れず、悔しさを味わった。
逆に、もう1度味わいたいのが、2009年の第2回大会で優勝した時の喜びだ。
「2009年に世界一になった時に、日本中の方があれだけ喜んでくれたり、野球に対して盛り上がりを見せてくれた。あの景色というものは、やっぱり野球をやっている者にとって、あんな素晴らしいものはないと思います。もう1度、ああいう空気の中で野球をしたいと思いますし、あそこ(優勝)まで行く気持ちよさというか、そういうものをもう1回味わいたいですね」
この日は全体練習が終わった後、グラウンドに残って特守を受けた。ユニフォームを泥だらけにしながら練習に汗を流す34歳ベテランの姿を見て、優勝にかける熱い思いを感じた若手も多いはずだ。
「1つのチームとして、しっかり戦うんだっていうものを作ってやっていきたい」
初戦のキューバ戦まで残り11日。チームとしての結束をより一層高めるには、十分な時間が残されている。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count