侍J敗戦の中の収穫 先発・武田が3回無安打無失点で得た手応えと課題
2回先頭から6者連続凡退「かなりいい形で投げられたと思う」
3月6日に開幕する第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向けて宮崎で強化合宿を行っている野球日本代表「侍ジャパン」は25日、「2017 侍ジャパンオープニングマッチ」(KIRISHIMAサンマリン宮崎)でソフトバンクと対戦し、0-2で敗れた。
この日の先発を務めたのは武田翔太投手。所属するソフトバンクを相手に、3回を投げて無安打1四球4奪三振無失点と、危なげないピッチングを披露した。
初回こそ1死から今宮に四球、盗塁を許したが、柳田、ジェンセンの3&4番コンビを打ち取って無失点。球数は21球に達し、ややもたついた立ち上がりを見せたが、「1イニング目は球数が多いなと思った」と自省。2回からギアを入れ替えた。
2回には1死から真砂と塚田を得意のカーブで連続空振り三振にするなど、12球で3者凡退。さらに、本気度を上げた3回は、わずか6球で3死を奪った。
この日の投球を振り返った武田は「2、3イニング目は、かなりいい形で投げられたと思う」と、満足そうな笑みを浮かべた。2回からは球数を意識。WBC球でよみがえった「ツーシームでできるだけストライクゾーンで勝負しようとした」という。その結果、2回先頭からは6者連続凡退。「カーブを勝負球としていいところに決められた」と、大いなる手応えを得た。
同時に「全体的に球が高かった」と課題も見つけた。WBC球への対応は問題なく進んでおり、「僕の中ではいい感覚だった」。最大の要因は実戦登板の少なさ。「感覚の問題だと思います。実戦を積んでいい感覚にしたいと思います」と、WBC本戦での登板までにはしっかり間に合わせていく。
侍ジャパンは0-2でソフトバンクに完封負けを喫したが、先発要員の1人、武田の状態が上がっていることを確認できたことは大きな収穫だ。大谷翔平の欠場に伴う追加招集だったが、ひょっとすると期待以上の活躍でチームに大きく貢献することになるかもしれない。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count