侍J山田が見せた適応力、DH3戦目で2安打「だんだん要領をつかめてきた」
試合後も表情明るく「自分のしたいスイングができてきた」
第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で2大会ぶりの世界一を目指す野球日本代表「侍ジャパン」は3日、「アサヒスーパードライ プレゼンツ 2017 WBC強化試合」で阪神(19時開始、京セラドーム)と対戦し、2-4で敗れた。敗戦の中に見えた光明の1つが、この日チーム唯一の2安打をマークした山田哲人内野手(ヤクルト)だ。
阪神の先発メッセンジャーに手も足も出なかった侍打線だが、一人快音を響かせたのが山田だった。2回2死走者なし。1ボールからの2球目を振り抜くと、打球はレフト前に抜けた。
さらに7回、中田翔内野手(日本ハム)が待望の一発を左翼席に叩き込み、2点差とした直後、阪神3番手メンデスから思い切りのいいスイングでセンターへ二塁打。「結果も出てきてますし、いい当たりも出てきているんで、よくなっていると思います」と話した。
2月25日のソフトバンク戦、同28日のCPBL選抜第1戦は、慣れない「1番・DH」で先発出場。内野安打1本と1四球で出塁しただけで、思うような打撃ができなかった。侍ジャパン合流後、初めて二塁で先発出場した3月1日のCPBL選抜第2戦で先頭打者ホームラン。少しずつ状態を上げていた。
再びDHに戻ったこの日、つかみかけた打撃を維持できるか注目される中、結果は2安打。DH出場も3試合目となり、「あんまり違和感を感じないですね。いろんな方にアドバイスを聞いて、どういう心構えにするか準備をするか、いろいろやってきて、だんだん要領をつかめてきたので」と話す表情は明るい。
同じ二塁を守る菊池涼介内野手(広島)と山田をどう併用するかが、小久保ジャパンの1つのカギとなる。山田がDH役に適応し始めたことは、WBC本戦を戦い抜く上で大きな収穫となったはずだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count