値千金V打の侍J・秋山、青木の言葉に感謝「チーム全員の気持ちが乗った1本」
秋山が侍Jを奮い立たせるV打、「1本打てるように気合を入れていった」
第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で2大会ぶりの世界一を目指す野球日本代表「侍ジャパン」は5日、「アサヒスーパードライ プレゼンツ 侍ジャパン強化試合」でオリックス(京セラドーム)と対戦し、秋山翔吾外野手(西武)の決勝2点三塁打で5-3と勝利した。土壇場の9回に代打で登場し、値千金の一打。秋山は試合後、「1本打てるように気合を入れていった」と充実した表情を浮かべた。
3-3で迎えた9回。先頭の平田が中前打。その後、2死一、二塁となった場面で田中の代打に送られたのが秋山だった。ここで右翼線へ勝負強い打撃を見せ、WBC前最後の実戦を勝利に導いた。
2015年に216安打を放ち、シーズン最多安打記録を打ち立てた秋山。そんな安打製造機も侍ジャパンではベンチスタートが続くが、「もうこのメンバーでいればスタメンで出ることばかりじゃないことは集まる前からわかっていた。自分の与えられた仕事をしっかりやれればと思っていた」。
その言葉通り、回ってきた出番で最高の結果を残すことに成功。打った瞬間、「もう落ちてくれと思っていた」と思っていたという秋山は「初回、先に点を取られた時に青木さんがみんなを集めて、『こういう試合も、苦しい試合も何試合もあるから、とにかくここから気持ち切り替えて気持ちを一つにしてやっていこう』ということを言ってくださって、そのあと(鈴木)誠也の本塁打だったり、みんな粘り強くやってくれた。その言葉にチーム全員の気持ちが乗った1本だったと思う」と胸を張った。
2日後の7日、初戦のキューバ戦を迎える。「苦しい試合もあったし、大会になればいろんなシチュエーションでやらなきゃいけない仕事も出てくると思うけど、個人個人が一丸になる気持ちを持って優勝目指してやってきたい。優勝という目標だけを見つめて全力でやりたい」。チームの勢いを考えれば、本番前最後の実戦でドローに終わるのと、勝って終わるのとでは雲泥の差。秋山のV打は侍ジャパンを大きく奮い立たせる一打となった。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count