ソフトB新助っ人に待望初アーチ 試行錯誤で日本に順応、指揮官も高評価
日本ハム戦で初アーチはなったジェンセン「芯で捉えようとしただけ」
待望の一発が飛び出した。8日の日本ハムとのオープン戦(ヤフオクD)。ソフトバンクの新外国人、カイル・ジェンセン内野手が来日初アーチを放った。
7回の第3打席。日本ハム4番手の石川直が投じた初球だった。外角への148キロ、ストレート。「ベースの上に来たので、芯で捉えようとしただけ」。快音を残した打球は逆方向、右翼ホームランテラス席に飛び込むソロ本塁打になった。
9回の第4打席にも左前安打を放ち、マルチ安打と「毎日感覚は良くなっている。1本目が出て良かった。1本目が出るのが大変なときもあるので良かった」と表情をほころばせた。
「大変なのは、対戦したことのない投手ばっかりだということ。どういうボールを投げるかを、今学んでいるところ」
ここまでの実戦では、なかなか目立った結果を残せていなかった。それでも、練習メニューを落とすことなく、連日キッチリこなし、映像で他球団の投手を確認。試合後には、自身の打席を見返し、反省を欠かさない。
「真面目だし、一生懸命やっている。こちらとしても試合に使って、慣れてもらおうと思っている。チームに溶け込もうとしてくれているのはありがたい」と工藤公康監督も助っ人の人間性を高く評価する。
チーム内にはバンデンハーク、サファテ、スアレス、そしてデスパイネと、ジェンセンのほかに4人の外国人選手がいる。それぞれがチームの中核を担う選手だけに、置かれる立場は厳しい。メジャー初本塁打を、MLB屈指の好投手であるジャイアンツのバムガーナーから放っているジェンセン。アピールを繰り返し、助っ人勢の図式を変えたいところだ。
【了】
福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani