豪州が初の1次R突破を懸けてキューバと激突「アテネ五輪以来最大の試合」
豪州ディーブル監督「2004年の借りを返したい」
第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)1次ラウンドのプールBは10日、2次ラウンド進出を懸けてオーストラリアとキューバが激突する。オーストラリアのディーブル監督は、2004年に銀メダルを獲得したアテネ五輪を引き合いに出し「あの五輪以来の大きな試合だ」と1次ラウンド突破に向けて息巻いた。
オーストラリアにとってキューバは因縁の相手でもある。アテネ五輪では、日本を破る番狂わせを演じ、決勝に進んだが、そこでキューバに2-6と敗れ、金メダル獲得はならず。当時、代表チームを率いていたのは、同じくディーブル監督だった。「野球はオーストラリアで10番人気くらいのスポーツ」と言うが、国内での認知度と人気度を変えるためにも、10日のキューバ戦は大きな意味をなす。4大会連続で出場するWBCで初の1次ラウンド突破が懸かっているからだ。
キューバが強敵であることは百も承知だ。「あれだけメジャー選手を輩出しているんだから、亡命した選手がいなくても、タフな相手であることは間違いない。デスパイネやセペダがいる打線は強力だ」と冷静に分析。だが、この大一番のために温存した投手もいる。メジャーで中継ぎとして活躍したモイランだ。メジャー通算防御率2.91の中継ぎ投入し、キューバ打線を封じる構え。ディーブル監督は「2004年の借りを返したい」と力強く言い放った。
ナイター明けのデイゲーム。決して望ましい条件とは言えないが、オーストラリア野球の歴史を変える絶好機だ。史上初のWBC1次ラウンド突破に向け、全力を出し切る。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count