猛アピール続くソフトB新助っ人、外国人枠争い熾烈 工藤監督も嬉しい悩み
アピールするジェンセン、工藤監督も高評価「積極性が出てきている」
指揮官の頭を悩ませる1発が飛び出した。ソフトバンクの新外国人、カイル・ジェンセン内野手が、またもアーチをかけた。9日の日本ハムとのオープン戦(ヤフオクD)。「4番一塁」で先発した助っ人砲が、2試合連続となる本塁打を放った。
4回先頭で迎えた第2打席。日本ハムの開幕投手候補の有原の抜けたフォークを完璧に捉えた。高々と舞い上がった打球は左翼席へと飛び込むオープン戦第2号。「ホームランを打つのは、いつだって最高の気分さ。しっかり芯で捉えられたし、いいスイングが出来た」。逆方向の右翼テラス席に放り込んだ前日の来日第1号に続くアーチを喜んだ。
「積極性が出てきている。それを維持しながら、これからもやってほしい」という工藤公康監督にとっては、嬉しい悩みのタネとなりそうだ。ジェンセンに加え、バンデンハーク、サファテ、スアレス、そしてロッテから加わるデスパイネと5人の外国人を抱えるソフトバンク。当初はジェンセンが4人の1軍外国人枠から漏れることが有力と見られていた。
ところが、だ。オープン戦5試合目にして、ジェンセンが連日の猛アピール。他の4人もチームには欠かすことの出来ない存在であるが、マイナー通算178本塁打のパンチ力も捨て難いだろう。投手を2人にし、デスパイネ、ジェンセンを置く打線もまた相手には脅威となる。投手陣、野手陣も豊富な選手層を誇るソフトバンク。さらには外国人枠にも頭を悩ますとは、贅沢な悩みだろう。工藤監督はいかなる決断を下すのか、注目だ。
【了】
福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani