11回V打の侍・中田、3戦連発にお立ち台でドヤ顔「本塁打だけ狙っていった」
苦手のソフトBの蘭先発バンデンから一発「対戦打率悪くて、割り切って…」
野球日本代表「侍ジャパン」は12日、第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の2次ラウンド初戦でオランダ(東京ドーム)と対戦。1点リードの9回に同点に追いつかれながらも、今大会初のタイブレークとなった延長11回に中田翔内野手(日本ハム)が決勝の2点タイムリーを放ち、8-6で競り勝った。中田は3戦連発を含む5打点と大暴れした。
この男がいなければ、この夜の勝利はなかった。ヒーローインタビューに立った殊勲の中田は第一声、「もう……疲れました」とポツリをもたした。4時間46分。まさに死闘だった。
延長11回。無死一、二塁で先頭の鈴木がバントで好機を広げた。「鈴木から『バントするんで、あとは頼みました』という言葉もらった。先輩として意地でも打ってあげないと、と思ったので良かったです」と汗をぬぐった。
3回には苦手のソフトバンクのオランダ先発バンデンハークから一時勝ち越しの3ラン。「シーズン中から対戦打率が悪くて、割り切ってHRだけ狙っていった。気持ち良かったです」と言って、ドヤ顔を決めた。
「皆が粘り強く、投手陣も粘り強く投げてくださった。ここからジャパンはもっと乗っていくと思います」。この男がいなければ、この夜の勝利はなかった。ただ、相手にとって脅威の5番打者はファンには優しかった。
「遅い時間まで大きな声援ありがとうございます。遅いので、気を付けて帰ってください」
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count