先発復帰のロッテ西野、6回0封 ローテ前進も監督口濁す「何番目かの選手」
守護神から4年ぶり先発復帰、6回65球の省エネ投球でローテ入り前進
守護神から4年ぶりに先発復帰したロッテ・西野勇士投手が15日、ヤクルト戦とのオープン戦(神宮)に先発。6回65球で8安打を打たれながら2失点(自責1)と試合を作った。
オープン戦3試合目の登板で好投し、伊東監督は「寒さもあったが、粘ってよく投げていたと思う」と評価。涌井、石川に続く開幕ローテ入りについては「(残り4枠の)何番目かの選手」と口を濁した。しかし、前日14日にはスタンリッジ、大嶺祐もまずまずの投球を見せており、唐川、二木、関谷に新人の佐々木、酒居が加わる争いに「嬉しい悩み」は変わらない。
初回、雄平にカーブが甘く入り、連打で1死一、二塁のピンチを招き、4回にはエラーもあって大引、坂口の連打で2失点と甘い変化球もあったが、要所は締めた。「ストライクを集め過ぎて打たれたが、いいテンポとリズムで投げられたことは良かった」と西野。100球メドの先発だったが、65球で6イニングを投げる省エネ投球を披露した。WBCで山田、バレンティン不在の打線ではあるが、結果を出した。
クローザー時代の生命線、フォークに関しても「カウント球のフォークと、ワンバウンドで振らせるフォークの配球も、捕手と呼吸を合わせていけば問題ない」と長いイニングへの対応にも自信を見せている。背番号「29(ニク)」にちなみ、10勝すれば春季キャンプ地。石垣市から牛1頭の贈呈が約束されている右腕。まずは、開幕ローテに当確ランプをともしたい。
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細野能功●文 text by Yoshinori Hosono