2軍降格にも前を向くソフトB“ミギータ”「上に行って考え方が変わった」
OP戦打率.154で2軍降格、ウエスタン阪神戦で今季1号「タコはヤバいな、と」
悔しい思いを、バットに乗せた。ソフトバンクの真砂勇介外野手が、待望の今季初アーチを放った。18日のウエスタンリーグ阪神戦(タマスタ筑後)に「4番・右翼」で出場。8回の第4打席に左翼スタンドへ、今季のチーム1号となる豪快なソロを叩き込んだ。
「ちょっと先だったですけど。いったかなぁと思ったくらい、タコ(無安打)はヤバいな、と思っていたので、打てて良かったです」。一ゴロ、四球、見逃し三振で迎えた4度目の打席。2ボール1ストライクからの4球目だった。阪神の3番手・歳内が投じた真ん中低めへの136キロのストレートを捉えた打球は、左翼フェンス後方の防球ネットを揺らした。
昨秋のU-23W杯でMVPを獲得し、一躍脚光を浴びるようになった「ミギータ」。今季は宮崎キャンプでA組に抜擢され、首脳陣も期待を寄せる一人だった。だが、オープン戦8試合で13打数2安打、打率.154。「課題は真っすぐ」。1軍クラスの真っすぐに差し込まれる課題が露呈し、結果を残せなかった。16日の巨人戦(ヤフオクドーム)後に2軍降格を言い渡された。
「真っすぐもだし、狙い球を絞って、それを1球で仕留めるとか、狙い球ではないボールを平然と見逃せるようにしたい。ここ(2軍)なら狙い球ではないボールでも仕留められるけど、1軍だと凡打になるし、気付いたら追い込まれている」
ウエスタン開幕戦だった17日の同戦でも3安打猛打賞。そして、この日の初本塁打と、悔しさをバネに結果を残す。
「上に行って、考え方も変わったし、今までにない意識で取り組めている」という真砂。降格にもネガティブな思いはない。真砂は、きっと這い上がってみせる。
【了】
福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani