“3冠”の大暴れ 蘭バレンティンのMLB復帰に同僚が太鼓判「彼ならできる」

打率.615&4発&12打点、4強敗退も抜群の存在感に「米国に戻る機会得た」

 第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の準決勝が20日(日本時間21日)にロサンゼルスのドジャースタジアムで行われ、オランダは延長10回の大熱戦の末にプエルトリコにサヨナラ負けした。最後はタイブレークで力尽き、初の決勝進出はならなかったが、4番のウラディミール・バレンティン外野手(ヤクルト)は先制2ランを放つなど最後まで大暴れ。打率.615、4本塁打、12打点で現時点での“3冠”という圧倒的な成績で大会を終えた。この活躍に、同僚のメジャーリーガーが「アメリカに戻る機会を得た」と話し、米球界復帰も十分に可能との見方を示したとWBC公式サイトが伝えている。

 メジャーリーガーを揃えたプエルトリコとの対戦でも、バレンティンの存在感は絶大だった。まずは初回。2死三塁で打席に立つと、プエルトリコ右腕ロペスの外角チェンジアップを左翼席中段に運んだ。牽制死など凡ミスで2アウトとされた中、嫌な流れを振り払う4番の一発だった。

 1点を追う3回2死二塁の場面では、プエルトリコが勝負を避けて敬遠。5回は2死走者なしで二塁打を放ち、ザラーガの適時二塁打で同点のホームを踏んだ。7回には右前打。得点には繋がらなかったものの、この試合3本目のヒットをマークしたバレンティン。要求した外角ではなく真ん中付近に入ってきたボールを捉えられ、メジャーNO1捕手のモリーナが思わずうなだれた。

 そして、延長10回には顔面付近へ抜けてきたディアスの投球に激昂。両軍選手がベンチから飛び出す乱闘寸前の騒ぎになったものの、バレンティンがモリーナになだめられて大事にはならなかった。WBC公式サイトによると、試合後には「故意じゃないとは分かってる。あれも野球の一部。互いのチームが勝ちたいと思っていて、必死にプレーして全てをつぎ込んでいれば起こること。時々ああいった事になるけど、でも自分に当てようとしていたとは全く思ってないよ」と振り返ったという。この打席は見逃し三振に倒れ、初めて凡退。だが、オランダの主役は最後まで、13年にNPB記録のシーズン60本塁打を記録したバレンティンだった。

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