侍のエース菅野、米国打線相手に6回1失点6Kの快投 先発の役割果たし降板

自責0の好投、同点の7回は2番手・千賀がマウンドへ

 第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で2大会ぶりの優勝を目指す野球日本代表「侍ジャパン」は21日(日本時間22日)、ドジャースタジアムでの準決勝で米国と対戦。先発のエース菅野智之投手(読売)は、米国の強力打線を相手に6回3安打1失点(自責0)6奪三振1四球と快投し、先発としての役割を果たした。

 菅野は初回、キンズラー、ジョーンズ、イエリチを11球で3者凡退に仕留める好スタート。2回もアレナド、ホスマー、マカチェンを3者凡退と安定した投球を続ける。

 3回は先頭ポージーに初ヒットなる左前打を許す。続くスタントンは三塁へ強烈なゴロ。松田が飛びついて好捕し、二塁・菊池、一塁・中田と送って併殺となった。だが、米国側がビデオ判定を要求。映像では、菊池の足が完全に二塁ベースから離れており、1分1秒の検証の結果、ポージーだけセーフとなって1死二塁で試合再開となった。しかし、菅野は後続を断って、無失点で切り抜けた。

 4回は1死でイエリチをニゴロに打ち取ったが、名手・菊池が大きく弾き、ボールは転々。イエリチは快足を飛ばして二塁に進んだ。名手の痛恨のエラーでピンチを招くと、続くアレナドは148キロの直球で空振り三振。続くホスマーは2球で追い込んだが、最後はフルカウントからの四球で2死一、二塁とされると、マカチェンにスライダーをレフト前に運ばれ、先制点を奪われた。さらに、ポージーは内野後方にフラフラと上がるフライを打ったが、遊撃の坂本が背走し、最後は倒れ込みながら好捕した。

 援護がない中、菅野は5回はわずか8球で3者凡退に仕留める。6回は先頭ジョーンズにレフト前ヒットを許したが、盗塁を小林が刺して菅野を救う。イエリチは一ゴロに打ち取ると、アレナドは3球三振。この回も9球で終わらせた。

 すると、その裏に4回に失点のきっかけとなる失策を犯していた菊池が値千金の同点弾。打線がついにエースの快投に応え、試合を振り出しに戻した。菅野はエースとしての役割を果たし、この回限りで降板。7回のマウンドには千賀が上がった。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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