侍、世界一奪回ならず 守備ミスに泣き米国に惜敗、2大会連続4強で散る
打線も米国投手陣の前に4安打と沈黙、今大会初黒星で無念の敗退
野球日本代表「侍ジャパン」は21日(日本時間22日)、第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の準決勝(ドジャースタジアム)で米国と対戦。1-2で敗れ、2大会連続で準決勝敗退に終わった。先発のエース菅野ら投手陣は好投も、4回と8回に内野陣の守備のミスから失点。打線もわずか4安打に抑え込まれて援護できなかった。開幕から無傷の6連勝で米国との大一番に臨んだが、今大会初黒星で敗退。2大会ぶりの世界一はならなかった。
先発の菅野は初回、11球で3者凡退に仕留める好スタート。2回も3者凡退と安定した投球を続ける。一方、侍打線は初回に1死二塁の好機を作るも、青木はニゴロ、筒香は左飛で無得点。2回も1死から坂本が内野安打で出塁したが、松田が併殺に倒れた。
3回、菅野は先頭ポージーにレフト前ヒットを許す。続くスタントンは三塁方向へ強烈なゴロ。松田が飛びついて、二塁・菊池、一塁・中田と送って併殺となった。しかし、ここで米国側がビデオ判定を要求。映像では、菊池の足が完全に離れており、1分1秒の検証の結果、ポージーだけセーフとなって1死二塁で試合再開となった。それでも、菅野は後続を断って、無失点で切り抜けた。
4回は1死からイエリチをニゴロに打ち取ったが、菊池が大きく弾き、ボールは転々。イエリチは快足を飛ばして二塁に進んだ。その後、2死一、二塁とされると、マカチェンにはスライダーをレフト前に運ばれ、先制点を奪われた。
それでも、菅野は5回を8球、6回を9球と3人ずつで片付け、リズムを作る。すると、先制点のきっかけとなるエラーを犯していた菊池が、6回1死で2番手ジョーンズからライトへ値千金の同点弾。ミスを取り返す一発で試合を降り出しに戻した。
日本は7回から千賀が登板。ホスマー、マカチェン、ポージーを3連続三振に仕留める。だが、日本もその裏は米国の右腕ダイソンの前に3者凡退。千賀は8回先頭のスタントンも三振に仕留めて4連続三振としたが、クロフォード、キンズラーに連打を許し、1死二、三塁とされる。ここでジョーンズはボテボテの三ゴロも、松田はボールが手につかず。一塁はアウトにしたが、クロフォードの生還を許し、勝ち越された。
その裏、日本はメランソンから先頭の代打・内川が右前打。山田が送るも、菊池は空振り三振に倒れる。青木は四球で2死一、二塁とし、4番・筒香。米国は右腕ニシェクに交代した。筒香は4球目を捉えたが、良い角度で上がった打球はライト定位置の右飛で3アウトとなった。
打線は9回も得点を奪えず、1-2で敗戦。世界一奪還を目指した侍ジャパンだったが、2大会連続の準決勝敗退に終わった。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count