V経験の岩村明憲氏、侍4強敗退も「誇り」 MVPに敗戦の責任背負う名手選出

侍ジャパンの今大会MVPは「菊池でしょ」

 失点は4回、まさかの形で訪れた。守備の名手、二塁・菊池涼介がイエリチの強い打球を弾くエラー。この後、ホスマーを四球で歩かせ、2死一、二塁としたところで、続くマカチェンに左翼へ適時打を運ばれた。試合後、菊池は「天然芝で滑るのは頭に入っていたけど、イレギュラーに反応できなかった」と話し、敗戦の責任を負ったが、岩村氏は「今回のWBCで侍ジャパンのMVPは菊池でしょ」と断言する。

「何が起こるか分からないのが野球。準決勝のあの場面は、菊池に守備力があるからこそ、外野の芝の上という深い場所で守っていたわけだよね。アンツーカーと芝のギリギリのところでバウンドした打球が、雨という要因もあってイレギュラーした。これはもう仕方がないこと。

 日本が準決勝まで進めたのは、要所要所で菊池の守備が試合を救ってくれたから。対戦相手に傾き掛けた試合の流れを止めたことが何度あったか。守備で生まれた勝ちゲームの流れっていうのもあったと思うんだよね。そこは誰もが認めるところでしょ。

 準決勝でも、菊池という選手の素晴らしさが見えたのは、エラーの後で打ったホームランだよね。しかも、逆方向に叩き込んだ。エラーをしたからって下を向くんじゃなくて、何とかして取り返そうっていう気持ちの強さが前に出た一発だった。そこが彼の素晴らしさでもあると思うんだよね」

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