健大高崎、延長15回引き分け再試合! 9回2死から衝撃の「重盗」で同点劇

9回2死二、三塁から重盗で同点、第2試合に続き2戦連続引き分け再試合の珍事

 第89回選抜高校野球大会は26日、2回戦で健大高崎(群馬)が福井工大福井(福井)に延長15回の末に7-7で引き分け再試合となった。

 球場を沸かせたのは、絶体絶命の土壇場だった。6-7と1点ビハインドで迎えた9回。2死ながら二、三塁と攻め、打者・安藤の1ボール1ストライクの場面。二塁走者・安里が気を抜いたそぶりを見せ、投手・摺石に二塁けん制を投げさせた。二三塁間で挟まれたかと思われた瞬間だった。

 それを合図にしたかのように、三塁走者・小野寺が本塁へ突進。カバーに入った遊撃が懸命に本塁へバックホームするも間に合わず。同点のホームを踏んだ。二塁走者・安里は隙を突き、三進。失敗すれば、試合終了の場面で驚異の重盗を成功させた。

「機動破壊」を掲げ、足を生かした数々のサインプレーを仕掛けることで知られている健大高崎。甲子園で、それも絶体絶命の窮地で披露したミラクルプレーに球場はどよめきに包まれた。

 後続が倒れ、勝ち越しはならず、延長戦に突入。しかし、そのまま決定機を欠き、延長15回引き分け。第2試合の滋賀学園―福岡大大濠戦に続く、再試合の珍事となった。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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