ソフトB育成出身24歳捕手が“第1関門”突破 開幕1軍確実も「ここからが勝負」

開幕1軍が確実となった甲斐、目指すは正捕手「1年やらないと意味がない」

 最初の関門を突破した。ソフトバンクの甲斐拓也捕手。チームの全体練習が再開した28日、ヤフオクドームでの練習に参加。開幕1軍のメンバー入りが確実となった24歳は「すぐに落ちてしまったら、意味がない。ここからが勝負なんで。開幕1軍に残るのは目標にはしていましたけど、1番は1年間1軍で野球をやること。開幕1軍に残れたことじゃない」と表情を引き締め直した。

 今春の宮崎キャンプ。昨季の開幕スタメンマスクを被った山下斐紹、栗原陵矢、張本優大とともに、A組でしのぎを削りあって来た。B組でマイペース調整を進めた高谷裕亮、鶴岡慎也の2人の1軍は当確。残る捕手の枠は1つ。その座を若手4人で競い合い、奪い合って来た。甲斐の武器は、強肩に支えられるスローイング。ただ、それだけではなく、ここまで攻撃面でもアピール続けた。

 オープン戦は14試合に出場。高谷、鶴岡との併用のため、出場イニングこそ多くはなかったが、10打数5安打の打率5割、2打点と結果も残し、残り1つの椅子を自らの力で掴み取った。

 2010年の育成ドラフト6巡目で大分の楊志館高校からソフトバンクに加入。13年に育成から支配下へ。プロ7年目を迎える今季へ「1年やらないと意味がないんで」という甲斐。登録名を昨季までの「拓也」から苗字の「甲斐」に戻した。開幕1軍はあくまでも通過点。目指すは高谷、鶴岡のベテラン2人に割って入り、掴み取る正捕手の座だ。

【了】

福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani

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