1点をもぎ取り、1点を守り抜く―ロッテ、12年ぶりリーグ制覇への鍵は?

10年に3位から下克上Vも、05年以来リーグ優勝から遠ざかるロッテ

 千葉ロッテの2017年シーズンは、3月31日の福岡ソフトバンク戦(ヤフオクドーム)で開幕する。2016年は、2年連続のAクラス入りを果たし、「2016 日本通運 クライマックスシリーズ パ」ファーストステージに進出。リーグ2位の福岡ソフトバンクと熱戦を繰り広げたが、惜しくもあと一歩及ばずシーズンを終えた。

 千葉ロッテは、2010年にレギュラーシーズン3位から日本一に輝き、球史に残る下剋上を成し遂げた。しかし、2005年以来、リーグ優勝からは遠ざかっている。

 パ・リーグのチーム成績を見てみると、チームの防御率がそのまま順位に反映されている。シーズン1位の北海道日本ハムは、防御率3.06でリーグ1位、両リーグ合わせてもトップ。シーズン3位の千葉ロッテは、防御率3.66でリーグ3位だ。しかし、チームの打撃成績を見ると、打率.256でリーグ5位。本塁打に至っては80本と、両リーグで最も少ない。このことから、千葉ロッテの課題はどちらかと言えば打線であるということがわかる。

 千葉ロッテは、昨季の首位打者・最多安打の2冠に輝いた角中を筆頭に、バットコントロールに長けた好打者が少なくないが、得点力という面ではやはり物足りなさが否めない。そんな中、主砲を務めていたデスパイネが退団し、福岡ソフトバンクへ移籍。自慢の長打力があり、チームの雰囲気にも溶け込んでいたデスパイネを欠けば、千葉ロッテ打線の抱えた課題がますます深刻なものになるのは明白である。

 課題克服のため、今季はダフィー、パラデスの新外国人選手が加入。彼らに期待されるのは当然、一振りで試合の展開を変える長打力だ。外国人選手は多くの場合、慣れない環境で力を発揮できるかどうかが分かれ道になるが、2人はともに、オープン戦でコンスタントに結果を残し、ダフィーに至っては本塁打を量産。さらに、走塁に関する意識も高く、率先して全体練習に加わるなど、打席以外の場所での姿勢も評価されている。

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