日ハム大谷、菊池と4年ぶり対決で2安打 成長実感「1年目からは少なからず」

花巻東高の先輩・後輩対決、4年前は2打席2三振も「全く歯が立たないことはない」

 日本ハムの大谷翔平投手が31日、西武との開幕戦(札幌ドーム)に「3番・DH」で出場し、西武の菊池雄星投手から2安打を放った。「個人的にはまずまず。シーズンのはじめとしては良かったかな」と振り返り、打者として上々のスタートを切った。

 打者・大谷対投手・菊池。大谷が新人だった13年以来4年ぶりの花巻東高対決は、3打席とも見応え十分だった。

 1死一塁で迎えた初回は先輩・菊池に軍配が上がった。カウント0-1から3球続けて内角を突かれ、最後はワンバウンドするスライダーに空振り三振。4球目には自打球が痛めている右足の内くるぶしを直撃するアクシデントもあった。

 大谷が意地を見せたのは2死一塁で打席に立った3回だ。初球の143キロ内角球を思い切り引っ張った。痛烈なライナーが右翼線を襲い、ワンバウンドでフェンスに到達。2死からの右翼線二塁打にも関わらず、俊足を飛ばして本塁を狙った一走・西川がタッチアウトになるほど鋭い打球だった。

 6回の第3打席は、意地と意地のぶつかり合い。初球150キロ直球で内角を攻められた大谷は、続くスライダーを空振り。カウント1-1からの3球目、146キロの厳しい内角球を強振し、右前に弾き返した。内角に力強く投げ込んだボールを2打席連続で痛打された菊池はマウンド苦笑いするしかなかった。

 4年前には2打席2三振に倒れた大谷が成長ぶりを見せつけた格好だ。「全く歯が立たないということはなかった。1年目からは少なからず」と自身の成長を自己分析した。ただチームが黒星した発進だけに笑顔はない。「まずは勝たないと」と勝利への欲望を露わにした。

【了】

石川加奈子●文 text by Kanako Ishikawa

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