突飛な発言も“ムネリン流本音” 語録から見る、川崎宗則が愛される理由
突拍子もない発言も“川崎流の本音”、「常にファンのために100%のプレーを」
〇2011年
シーズン開幕に向けてファンに約束できること
「日本一を目指してホークス号の舵取りをしていくのは監督ですから、ボクはその監督の舵取りを信じて100%のプレーを見せるだけですね。約束できることってないですよ。だって、野球って何が起こるかわからないですから。もしあるとすれば、結果がどうあれ、ボクはお客さんに毎日最高のプレーを見せていくということ。それだけは約束できます」
取材者の意表を突く返答、あまりにも突飛な目標数字。川崎は、それを大きな瞳を輝かせながら、決して視線をそらすことなく、時にはにこやかに、時には真剣に語りかけてくる。
最初は「どこまで本音なのかわからない」と感じたが、やがて「これが川崎流の本音なのだ」と納得するようになった。一貫するのは「常にファンのために100%のプレーを」というプロとしての姿勢だ。アメリカでファンに絶大な人気を誇ったのも、そんな姿勢を貫き通しているからだろう。再び福岡に戻っても、きっとそのプロ意識は変わらないはずだ。
【了】
藤浦一都●文 text by Kazuto Fujiura