打撃不振続くパラデスの覚醒に期待 ロッテ伊東監督「陽気だから大丈夫」
8日の楽天戦、第3打席に右翼へあわや本塁打の特大ファウル
判で押したように落ちる球で攻められ、三振の山を築くロッテの4番・パラデス。8日に本拠地での楽天戦で、覚醒を期待させる打球を放った。
2-5と3点リードされた6回の第3打席。マウンド上の楽天・美馬から、1、2打席目は共にフォークで空振り三振を奪われていたが、変化が見えた。
フルカウントからの8球目、142キロの内角直球を鋭く振り抜くと、打球は右翼ポールの上を超してスタンドインした。判定はファール。ファウルポールの遙か上を越した特大の打球に、審判団はビデオ判定を実施。協議の結果、判定は覆らなかったものの、期待の新外国人打者は久しぶりに快音を轟かせた。
伊東監督は、8日楽天戦の試合前に「(相手5球団と)一回り当たるまではしょうがない。日本人で4番を打てる人がいないでしょう。しばらく我慢して、ある程度の結果が出ないと変えられない。打順の入れ替えはあるかもしれないが、まずは日本のピッチャーに慣れることが大事。自分で切り開いていくしかない。(パラデスは)陽気だから大丈夫。笑顔が出なくなったら心配だが」と話していた。
ロッテが同リーグ5球団と対戦を終えるのは、14日から始まる西武3連戦。指揮官はそこまでは我慢を貫きそうだが、その前にメジャー15本塁打の実力を覚醒させることはできるか。この日の特大ファウルが号砲となるかもしれない。
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細野能功●文 text by Yoshinori Hosono