9回の一発に泣いたロッテ伊東監督「改めて野球の怖さを思い知らされた」
守護神・益田の状態を懸念「なかなか3人で終わらない」
ロッテは14日、本拠地に迎えた西武戦に2-3で敗れ、3連勝には届かなかった。
西武・辻新監督との初対戦。1980年代から90年代のライオンズ黄金時代を支えた“同士”の初顔合わせに、ロッテ伊東監督は「一発の怖さ。改めて野球の怖さを思い知らされた」と無念やるかたなかった。
14日の西武戦、今季初先発の二木は、7回こそ中村に同点ソロアーチを浴びたが、6回までわずか2安打の完璧なピッチングを見せた。その裏、執念を見せた伊志嶺が、中前へ2点目を叩き出す貴重な勝ち越しタイムリー。8回は内、9回は益田で万全のはずだった。
しかし、3連投の益田は先頭・浅村に中前打を許す。続く中村、斉藤を連続三振で2死までこぎつけたが、メヒアにフルカウントから左中間へ風を切り裂く逆転2ランを浴びた。
前夜13日は、1軍に昇格したばかりの細谷の一振りでオリックスに連勝したが、わずか一夜で強烈なしっぺ返し。「長いシーズン。明日から切り替えてやるしかない。心配なのは抑え。なかなか3人で終わらない。シーズン前から予想されたことだが、対策を立てないと」と、3Sも投球内容に不安のある益田について、指揮官は深刻にとらえ始めているようだ。
先発に再転向の西野に代わり、今季から守護神を務める益田は、13日も9回に3安打で1点を失っている。ストレートのコントロールが肝心の場面で甘くなるのが気掛かりだ。
打線は9回にも一死満塁と見せ場をつくったが、代打福浦が併殺打に倒れ、球場にはロッテ・ファンのため息ばかりが充満していた。
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細野能功●文 text by Yoshinori Hosono