ヤンキース田中の窮地救った救援投手の心意気「彼が格闘する姿を知るから…」
2番手クリッパード、田中から継いだ逆転ピンチの場面を無失点救援
14日(日本時間15日)本拠地でのカージナルス戦で、ようやく今季1勝目を手にしたヤンキース田中将大投手。初回に先制2ランを浴びながら、打線の援護でリードを得ると、3回から10者連続凡退の好投を披露した。だが、7回に不運な内野安打で先頭アダムスに出塁を許すと、四球と左翼線二塁打で1点差に追い上げられた。
なおも1死二、三塁の場面。田中は逆転のランナーを残したまま降板したが、ここで好救援を見せたのが右腕クリッパードだ。かつてナショナルズで守護神を務めたこともある右腕は、長打1本で逆転という場面で、ウォンを中飛、ファウラーを右飛に打ち取り、ベンチから心配そうな表情で見守るエースの窮地を救った。
今季からヤンキースに加入したクリッパードだが、開幕から苦しみもがく田中の姿に感銘を受けているようだ。地元紙「ニューヨーク・デイリーニュース」電子版によれば、クリッパードはこの日の好救援を振り返り、「マサが素晴らしい試合を作ってくれた。彼が格闘する姿を知るからこそ、彼のために無失点で切り抜けたことが、何よりも特別な意味を持つんだ」と話し、試行錯誤を続けるエースに白星をプレゼント出来たことを喜んだそうだ。
先制2ランを浴びた直後には、カストロが2ランで同点に追いつき、2回には捕手ローマインのソロ弾で勝ち越し。5回にはヘッドリーが二塁打で4点目を挙げるなど、この日はチームメイトが一丸となって後押ししてくれた勝利になった。次回先発では仲間のサポートに恩返しできるような投球を披露したい。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count