ロッテ涌井、強風も「味方にして」初勝利 伸びる直球生かし「力で押した」
7回無失点の快投で今季初白星、伊東監督も称賛「テンポがよかった」
本拠地のファンを、そして風をも味方にした。ロッテの開幕投手・涌井秀章が15日の西武戦で7回116球4安打無失点8奪三振の快投で今季初勝利を挙げた。3月31日のソフトバンクとの開幕戦(8回途中2失点)、6回途中5失点で降板した8日の楽天戦と連敗。「間合いとテンポが悪すぎる」と話していた伊東監督も、この日は「テンポがよかった。(それを)意識して投げていた。風が強く、落ちるボールの変化が大きかったが、風を味方にしていた」と円熟のピッチングを称えた。
前回の楽天戦は立ち上がりから失点。四球や連打で初回に40球も投げた。「フォアボールからの失点が多かったので、フォアボールを出さないように、ストライクゾーンで勝負という原点ですね。(この球場は)風でストレートが浮く特性があるのでうまく利用できた。縦の変化は投げるポイントを変えながらがうまく投げられた」と最多勝3度の技術が凝縮していた。
3回は炭谷への142キロ直球、5回はメヒアへの144キロの直球と、ホップするような高めへのボールで空振り三振を奪った場面が象徴的だ。7回まで先頭打者は1度も出塁させなかった。