「イチローコール」、ファン総立ち、異例レッドカーペット…背番号51が凱旋
3年ぶりのセーフコ・フィールド、「シアトルで永遠にスタンディングオベーションを受けるだろう」
マーリンズのイチロー外野手が17日(日本時間18日)の敵地マリナーズ戦で、マーリンズ移籍後初めて古巣セーフコ・フィールドでの一戦に出場。試合前には、昨季メジャー史上30人目の通算3000安打を達成した背番号51の祝賀セレモニーが行われた。観衆が総立ちとなり、レッドカーペットが敷き詰められる異例の待遇で、英雄はヤンキース時代の2014年以来3年ぶりに凱旋。試合では3打数無安打に終わり、マーリンズも1-6で敗れたが、シアトルでの人気ぶりをあらためて証明する試合となった。
試合前のセーフコ・フィールド。電光掲示板に「スペシャル・プレゼンテーション」という大きな文字が映し出されると、イチローのメジャーでの足跡を振り返るダイジェスト映像が流れた。オリックス時代のユニフォーム姿からマリナーズ入団会見に移り、イチローのヒットシーンが次々に流れる。昨年8月7日の敵地コロラド・ロッキーズ戦の7回に三塁打を放ち、通算3000安打を記録したシーンでスタジアムの興奮は頂点に達した。
そして、場内アナウンスとともにイチローが登場。スタンドの大歓声に両手を広げて応えると、赤絨毯の上を軽やかに走り抜ける。ホームベース上で待つマリナーズのケビン・マザー球団社長、ジョン・スタントンCEO、ハワード・リンカーン元CEO、さらに元チームメートのエドガー・マルティネス、右腕フェリックス・フェルナンデス、カイル・シーガー、岩隈久志投手と挨拶して抱擁を交わした。
「ヒストリー」と記された記念のフォトパネルをプレゼントされると、スタンド中から次々とフラッシュが瞬いた。3回2死で迎えた第1打席もファンは総立ちとなり、一部から「イチローコール」も。MLB公式サイトのツイッターは、この場面の動画とともに「イチローはシアトルで永遠にスタンディングオベーションを受けるだろう」と一文を添えた。2001年から12年半、マリナーズで活躍し、数々の伝説を残したイチローは、シアトルの野球ファンから改めて大きな愛情を示されていた。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count