新人離れの強心臓&投球術 ロッテドラ1佐々木が見せた完成度の高さ

投手コーチ「前回の初登板より落ち着いて投げられている」

 2回は1死からデスパイネに四球を許し、走者を出すも無失点。3回は中村晃に四球を与え、1死一、二塁のピンチを迎えた場面で女房役・田村がマウンドへ。同級生バッテリーがともに笑顔で一呼吸置き、冷静さを取り戻すと、直後の今宮を併殺に仕留めてピンチ脱出。3回まで無失点と上々の立ち上がりを披露する。

「今日は前回の初登板より落ち着いて投げられている」と英二投手コーチが評したように、4回以降も落ち着いた投球を展開。5回に味方のミスで1点を失うも、そこで崩れることなく辛抱強く投げ続けていく。6回は得点圏に走者を背負うが、意に介さず。7回にも安打で走者を背負ったものの、おあつらえ向きの併殺で切り抜けた。

 外角いっぱいのストレートにソフトバンク打線は苦戦し、右打者の外角に逃げるスライダー、内角低めに決まるシンカーで最少失点に抑え続けた。また、臆することなく内角の厳しいコースを突く強心臓ぶりも発揮し、7回104球を投げ、被安打5、奪三振5、与四球3、失点1。打線の援護に恵まれず、プロ初黒星となったが、今後に期待の持てる投球内容だったと言えるだろう。

 前回登板から中13日で迎えた今回の1軍登板。今後はローテーションの一角として、間隔を狭めての登板が予想される。低迷するチームを救う救世主となり、目標に掲げた新人王獲得となるか。今後の佐々木投手の登板に注目していきたい。

(記事提供:パ・リーグ インサイト)

【了】

「パ・リーグ インサイト」編集部 松下雄馬

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