広島野村、今季一番の投球も勝てず 緒方監督「よく粘って投げてくれたよ」
G菅野との投げ合い、マギーの一発に泣く
広島の野村祐輔が25日の巨人戦に先発して8回1失点と好投したが、打線の援護がなく負け投手となった。同学年の菅野智之との白熱した投手戦になったが、4回に打たれたマギーの一発に泣いた。
マギーへの一球は、カウント1-1からのカーブだった。野村は「カウントを取りにいった球というよりは、勝負にいった球」と振り返り、「チームが勝てなかったので本当に悔しい。それだけです」と下を向いた。
8回まで散発5安打の投球は、完封勝利を飾った菅野に遜色のない内容だった。緒方監督は「祐輔はよく投げた。よく粘って投げてくれたよ」とエースを責めることはなかった。
取り囲んだ記者の「文字どおり、あの一球だけでしたね」という質問に「はい、それだけです」とだけ答え、しばらく沈黙があった後、足早にベンチ裏に引き上げた野村。今季一番の内容で勝てなかった悔しさを隠しきれない様子だった。
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大久保泰伸●文 text by Yasunobu Okubo