前田健太、起死回生の快投で先発ローテ残留? 指揮官「検討しなければ」
ローテ降格危機で快投2勝目、「打者を力で圧倒する…それはケンタではない」
ドジャースの前田健太投手は28日(日本時間29日)、本拠地でのフィリーズ戦で7回101球を投げて4安打2失点7奪三振と好投し、今季2勝目(2敗)を挙げた。7回を投げきったのは、昨年7月10日のパドレス戦(7回1失点)以来。100球以上を投げたのも、昨年9月5日のダイヤモンドバックス戦(102球)以来となった。今季初のクオリティー・スタート(6回以上を投げて自責3以内)、昨年7月10日以来のハイ・クオリティー・スタート(7回以上を投げて自責2以内)も達成。ドジャースは救援陣もリードを守り、5-3で勝利した。
前田は開幕から4試合で防御率8.05と不調。地元メディアでは先発ローテ落ちの可能性も報じられていた。しかし、通常の中4日ではなく、中5日で与えられたマウンドで好投。地元紙「オレンジ・カウンティー・レジスター」は、デーブ・ロバーツ監督が今後の先発ローテーションの構成について「検討する」と明かしたことを報じている。
この日は3回に2点を先制されたものの、その後は走者を出しても得点を許さない。3点リードの7回には、先頭アルテールのライナーには抜群の反応。投直に仕留める好プレーで自らを助けた。2死からラップに二塁打を浴びたものの、最後はケリーを高めへの直球で空振り三振に仕留め、声を上げて感情を露わにした。
この日は101球を投げてストライクは65球。防御率は8.05から6.58まで改善した。「オレンジ・カウンティー・レジスター」によると、前田は通訳を介して「自信をとても深めることになります。本当に良い日でした」と振り返ったという。ロバーツ監督が「シーズン当初は譲らないものがあったが、彼にとってなにがベストなのかということは明確だ。打者を力で圧倒する…それはケンタではない」と、前田は直球で押す投球ではなく、キレや制球力で勝負するべきだと話したことも紹介している。