凱旋の上原浩治、古巣の歓迎に「感謝」「こんな粋なことしてくれるなんて」
移籍後初めてRソックスと対戦、大歓声に「このシリーズに投げにくくなったやんか」
カブスの上原浩治投手が28日(日本時間29日)、敵地でのレッドソックス戦で移籍後初めて古巣フェンウェイ・パークに凱旋した。3連戦初戦は4-5で敗れ、ブルペンを支える42歳右腕に出番はなし。しかし、試合中には世界一に輝いた2013年の名場面ともに場内スクリーンに映し出され、大歓声を浴びる場面があった。ボストンで絶大な人気を誇った右腕は、自身のブログで「ありがとう!」と感謝の思いを綴っている。
特別な瞬間が訪れたのは2回表終了時だった。上原の登場曲「サンドストーム」の電子音が鳴り響く中、スクリーンでレスター、ラッキー、そして上原のレッドソックスでの名場面が流される。2013年に世界一に輝き、上原が捕手と抱き合う名シーンの後には、そのままカブスベンチの上原が映し出された。場内は大歓声。上原が帽子を取ってカメラに向かって挨拶し、スタンドに向かっても帽子を掲げると、スタンディングオベーションはさらに盛大なものになった。
その後、右腕ラッキー、かつてのエース左腕レスターもスクリーンに映し出されると、ファンは再び大歓声。かつての人気選手を温かく迎えた。
上原は試合後に「ありがとう!」のタイトルでブログを更新。「ボストンの関係者、そしてファンの皆さんに感謝です! ありがとうございます(o^^o) こんな粋なことしてくれるなんて、こちら側が感謝してるのに……」と思いを綴った。
この日は出番がなかったが、フェンウェイ・パークでは29、30日(同30日、4月1日)とあと2試合を残す。「このシリーズに投げにくくなったやんか(^^;; もう敵なんだけどね」と複雑な胸中も明かした右腕。現在、交流戦で対戦しているとはいえ、リーグの違うカブスとレッドソックスだけに、最後は「お互いのチームが、選手がいい一年になりますように…」と両チームの健闘を願っていた。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count