必死のベースカバーも内野安打に…3連打で2敗目の上原浩治を指揮官は擁護
マドン監督、ゴロ捕球の一塁手がベースカバーに入れた可能性を示唆
カブスの上原浩治投手が30日(日本時間5月1日)、敵地でのレッドソックス戦に登板。1死も奪えずに降板し、2敗目を喫した。昨季まで所属した古巣ボストンへの凱旋シリーズで、前日に続く2戦連続登板となった上原は、同点の場面で3連打を浴び、無死満塁としたところで降板。後続が打たれて3失点し、敗戦投手となったが、ジョン・マドン監督は日本人右腕を擁護したという。球団公式サイトが報じている。
上原は2-2の同点で迎えた8回裏に3番手としてマウンドに上がった。先頭ヘルナンデスをカウント2-2からの5球目スプリットで一塁ゴロに打ち取ったかに見えたが、一塁ベースカバーに入った上原と俊足ヘルナンデスの右足はほぼ同時にベースに達した。一塁塁審のセーフという判定に対し、マドン監督はチャレンジを申し出てビデオ判定に持ち込まれたが、微妙な判定は覆らなかった。
この内野安打をきっかけに、上原は3連打を浴びて降板、敗戦投手となった。だが、マドン監督はこの場面を「一塁をカバーしなかったことが相手の攻撃を広げてしまった。(咄嗟にカバーした)コウジは本当のプロ。彼はリゾの方がベースに近いと考えたんだろう」と振り返り、一塁手リゾが自らベースカバーに入る選択肢もあったことを示唆し、上原のベースカバーを称賛、擁護したそうだ。
上原は「出来る限り速くベースに駆け込んだ。でも、ランナーが少しだけ速かった」と通訳を介して説明したという。もしリゾが捕球してすぐにベースカバーに入っていれば、上原より先に一塁ベースに達した可能性はあったやもしれない。
不運な形で先頭打者を出塁させた上原は、3連打で無死満塁にされると降板。マウンドを継いだストロップが暴投から崩れて、上原に3失点が付き、2敗目を喫することになった。この日まで4試合連続無失点が続いていた右腕だが、5試合ぶりに失点を記録。また、1日(同2日)から始まる本拠地7連戦では、圧倒的なセットアッパーとしての姿を披露したい。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count