「あそこから低めにコントロールできた」ソフトB東浜へ送った指揮官の助言
「無駄な四球もなかったし、最低限のゲームメークはできた」
完投も見えてきた8回、先頭の木村にヒットを許すと2死後に自らのエラーでピンチの場面を作り、岩嵜翔の救援を仰いだ。
「あそこで代えられても仕方ない。エラーがもったいなかった。そこが自分の甘さだと思う」
それでも工藤監督は「イニングも球数も伸びているから良かったと思うよ。次なのか、その次なのか、完投できる日も来るでしょう」と東浜の投球を評価する。
お立ち台では逆転満塁弾の上林に「点を取ってくださって楽になった」と、あえて敬語で感謝を述べた東浜。その後も「(岩嵜)翔さんも乗り切ってくれた」「(甲斐)拓也がうまく緩急をつけてくれた」と、次々に感謝の言葉を並べた。その上で「無駄な四球もなかったし、最低限のゲームメークはできたと思います」と、ちょっとだけ自分自身を褒めた辺りに、東浜の奥ゆかしさが見えた。
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藤浦一都●文 text by Kazuto Fujiura