オリ時代の現役同僚はゼロ、イチローとMLBで盟友だった9人の外国人選手
マリナーズでは5人、ヤンキースでは3人、マーリンズは1人
翌2013年7月、ヤンキースでチームメイトになったのが、巨人にいるルイス・クルーズだ。1か月だけ共にプレーした。
2014年7月には楽天にいるゼラス・ウィーラーがヤンキースでメジャーデビュー。本来三塁手だが、イチローに代わって5試合に右翼手として先発している。
イチローは2015年から現在プレーするマーリンズに移籍した。
巨人のケーシー・マギーは、2013年楽天でプレーしたのち2014年にマーリンズに移籍。この年カムバック賞を獲得したが、翌年はトレードでジャイアンツへ移り、青木宣親とチームメイトになった。2015年7月には再びマーリンズに戻り、3か月だけイチローのチームメイトになった。
現役の外国人選手の中で、イチローのチームメイトだったのは以上の9人。
実は、現在NPBに在籍する現役選手で、イチローとオリックス時代にチームメイトだった選手は1人もいない。2015年に引退した谷佳知、中嶋聡をを最後に、全員が現役を退いている。
今、日本でチームメイトとしてイチローのプレーを語ることができるのは、9人の外国人選手と、2012年4月から7月まで、マリナーズでチームメイトだったソフトバンクの川﨑宗則だけだ。
こうして見ると、どれだけ長い期間、イチローがMLBで活躍したかが分かる。
彼らにとってイチローは、仰ぎ見るような存在だったはずだ。イチローのプレーを通してNPBのレベルの高さを知り、日本にやってきた。活躍している選手が多いのは、そういう背景があるからではないだろうか。
【了】
広尾晃●文 text by Koh Hiroo