メジャーで“6-9-3”の珍併殺プレーが誕生 実況興奮「型破りな併殺です!」
5日のカブス-フィリーズ戦、延長12回に敷いた内野5人の守備シフト
メジャーで珍しい併殺プレーが誕生した。4日(日本時間5日)にシカゴで行われたカブス-フィリーズ戦の延長12回裏だった。
序盤からシーソーゲームとなったこの日は8回裏にカブスが4-4の同点に追いつくと延長戦にもつれ込んだ。12回裏、マウンド上のフィリーズ4番手ロドリゲスは2四球と投ゴロで1死二、三塁とし、一打サヨナラのピンチを招く。ここでベンチは次打者を敬遠して満塁策。さらに、右翼手ソーンダースに代わり控え内野手ケリーを投入して、二塁手ヘルナンデスと遊撃手ガルビスの間に守らせる“内野5人策”を講じた。
打球が内野の頭上を越えたら終わり、という場面で出た大博打。手に汗握る場面で迎えた打者は、打撃が魅力の捕手コントレラスだったが、初球92マイル(約148キロ)ツーシームに手を出すと、ボテボテの打球は遊撃手の守備位置へ。難なく捕球したガルビスは二塁カバーに入った“右翼手”ケリーに転送。さらに、ケリーから一塁手スタッシーに送球され、世にも珍しい「6-9-3」の併殺プレーが完成した。
この様子を伝えたフィリーズの実況アナは「無失点で切り抜けました。型破りなダブルプレーが誕生です!」と興奮を抑えきれなかったが、試合は延長13回に失策で走者を返すサヨナラ負け。12回には必死で失点を許さなかったが、呆気ない結末となってしまった。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count