イチローのプレーは「最高の楽しみ」 野球熱高いセントルイスで今年も敬意
イチローのトレーニングを紹介「他の選手はこれはできないと言ってる」
イチローの崇高なプロ意識の代名詞とも呼べるルーティンについても、実況は「比類なきもの」と絶賛。膨大な数のストレッチをこなすこと、スタジアムに個人専用のウェイトルールがあることを伝え、「多種多様なウェイトやストレッチを高めるマシーンですが、他の選手はこれはできないと言っています」と紹介している。
イチローとセントルイスの野球ファンの間には、特別な“絆”が存在する。2015年、敵地ブッシュ・スタジアムで行われたカージナルス戦で日米通算4193安打として、メジャー歴代2位のタイ・カッブ(通算4191安打)を抜いた際、セントルイスの観客はスタンディングオベーションで快挙を称えた。また、メジャー通算3000安打に迫った昨年7月15日、ブッシュ・スタジアムで行われたカージナルス戦でイチローが打席に立つと、またスタンディングオベーションが沸き起こった。カージナルスのヤディアー・モリーナ捕手が、イチローに十分な喝采を送る時間を作るために、わざとホームプレートを外すなどした粋な計らいも話題になった。
イチローがカージナルス2番手ソコロビッチの6球目のチェンジアップを捉えてライト前に運ぶと、実況は「ライナーで(二塁手)ウォンを抜いた。ライト前ヒットです」と伝えたが、野球通が多いとされるセントルイスの中継には、背番号51への敬意があふれていた。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count