前田健太の変化球攻勢に敵将“うんざり”!?「変化球、変化球、変化球…」
メジャー初完投&完封逃すも、メジャー最長8回1/3を2失点の快投
ドジャースの前田健太投手が10日(日本時間11日)、本拠地でのパイレーツ戦で8回1/3を5安打無四球5奪三振2失点(自責2)と快投し、3勝目(2敗)を飾った。9回にセルベリに2ランを被弾するまで完封ペースだった日本人右腕だが、パイレーツ打線を翻弄した変化球主体の力投に、敵将は“うんざり”させられたようだ。MLB公式サイトが報じている。
前田は初回、先頭ハリソンに二塁打を浴びたが、後続を断ち切ると勢いに乗った。8回まで許した安打は散発の3本のみ。四球を与えることなく、わずか89球で9回のマウンドに戻った。だが、9回に先頭ハリソンに左前打されると、続くセルベリに痛恨の2ランを献上。マカッチェンを三振に仕留めたところで、104球(75ストライク)で降板し、メジャー初完封と初完投には一歩及ばなかった。
地元ドジャースタジアムのファンからスタンディングオベーションが沸いた前田の快投を、苦々しい思いで見つめていたのが敵将のハードル監督だ。
「彼がどんな手を使ってくるのか、すぐに分かったよ。(初回)二塁に走者を置いた場面で、セルベリに対してカウント3-0から変化球を投げてきた。その次も変化球だ。走者三塁の場面で、またも変化球。変化球、変化球、変化球。我々は変化球攻勢を止めるためにも、変化球を打たなければならなかった。分かっていたけど攻略出来なかった」
この日の前田はスライダーやカーブ、チェンジアップを多投。前田がうんざりするほど変化球を多投してくると分かりながらも、それに対応しきれなかった打線を悔やんだという。2回1死走者なしで迎えたオズナは、スライダー3連発で空振り三振で仕留めていた。
メジャー2年目で最長&最高のピッチングを見せつけた前田。敵将を辟易させた変化球攻勢は、次回先発予定の15日(同16日)ジャイアンツ戦でも快投披露を期待したい。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count