マテオとドリス 数値で見る、阪神「勝利の方程式」の進化
数値で見るマテオの安定感、ドリスの進化
マテオ
【奪三振率】
2016年9.06 2017年9.17
【K/BB】
2016年2.33 2017年2.25
【1イニング当たり投球数】
2016年16.36 2017年17.26
ドリス
【奪三振率】
2016年9.53 2017年12.79
【K/BB】
2016年2.25 2017年5.40
【1イニング当たり投球数】
2016年15.44 2017年16.10
マテオは2016年とほとんど変わらない投球内容、昨年同様、安定感のある投球をしている。これに対しドリスは奪三振率が大幅にアップ。四球も減ってK/BBは5.40とリーグトップクラスになっている。
速球の球速は2人とも156キロ前後。今季の球速にも変化はないが、ドリスは制球力が向上し、球の切れも増している。ドリスをクローザーに回したのは正解だと言えるだろう。
2人ともに投球数が増えている。長いイニングを投げる先発投手の場合、これは良いこととは言えないが、短いイニングをまかされるだけの救援投手の場合、じっくり攻めるのが良い場合もある。昨年は、原口文仁や他の捕手とバッテリーを組むことが多かった両投手だが、今年は梅野隆太郎だけ。この違いも大きいかもしれない。
ドリスは手術を経て以前よりもパワーアップした。メンデスが2軍で19試合10セーブ、防御率1.37と活躍していることも刺激になっているのかもしれない。
怖いのは登板過多による故障だが、ドミニカコンビの「勝利の方程式」が健在である限り、阪神はペナントレースを優位に戦うことができるのではないか。
【了】
広尾晃●文 text by Koh Hiroo