田中将大に投手コーチが原点回帰のススメ「彼は時折、微修正を加えたがる」

4回持たず3被弾6失点の原因は「難しく考え過ぎている」

 20日(同21日)敵地レイズ戦で3回0/3を投げて3被弾を含む9安打6失点(自責6)と打ち込まれてしまったヤンキース田中将大投手。前回のアストロズ戦では2回持たずに8失点で降板した右腕について、試合後ロスチャイルド投手コーチは「基本に戻らなければいけないと思う」と話し、ピッチングの基本とも言える「速球の制球」について言及した。

 4月27日レッドソックス戦に完封勝利して以降、5月に入ってからは4戦に投げて防御率10.50と不本意な登板が続いている。決め球でもあるスプリットの切れが悪く、その修正に取り組んでいたが、投手コーチは「試合前のブルペンではとてもよかったし、初回もよかった」と評価。スライダーについても「全体を通じてかなりよくなっていた」と納得の様子だった。

 その上で、この日の不調の原因は「速球の制球」と断言。田中の傾向として「彼は時折、微修正を加えたがる。いい時は少し手を加えるのも簡単に済むが、悪い時はいろいろ試してドツボにはまる。なので基本に戻って、難しく考えずに試合に臨めるようにしたい」とし、原点回帰することを提言した。

 スプリットやスライダーなどの変化球が生きるのも、基本となる速球があってこそ。投手コーチは「速球の制球が何より大事」と念を押し、「普段はよくできるのに、今はゾーンの甘いところに寄ってしまう」と指摘。「試合中に同じフォームを繰り返せることが大切」と、次回登板に向けては速球の制球を取り戻せるように務める方針を明かした。

 自身2度目の2試合連続3被弾以上という不名誉な記録を残してしまった田中。失いつつある信頼を取り戻すためにも、次回登板までには本来持つ制球力を取り戻し、圧倒的なピッチングを披露したい。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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