ロッテ伊東監督が記した「闘魂」の文字 初2桁得点大勝に「珍しく爆発したね」
ソフトバンクに今季初2得点で逆転勝ち、「今日もダメかなと思ったけど…」
ロッテが今季初の2桁得点と打線が爆発し、快勝した。25日のソフトバンク戦(ヤフオクD)。初回に3点を先制されながらも、井口のNPB通算250本塁打となる1号2ランが出るなど、今季最多の5本塁打が飛び出し、伊東勤監督は「珍しく爆発したね。3点取られて、今日もダメかなと思ったけど、跳ね返してくれた」と逆転した選手たちを称えた。
チーム打率1割台に沈む打線が奮闘した。3点ビハインドの2回に鈴木、ダフィーのソロで1点差に迫ると、4回は2つの死球などで1死満塁のチャンスを迎え、田村が中前2点適時打。続く大嶺翔が左翼席へ2号3ランを放り込んだ。
5回には1死一塁から井口がソフトバンク2番手の加治屋から左翼席のロッテファンエリアに放り込む2ラン。日米通じて21年連続本塁打となる今季初アーチで、NPB通算250本塁打を達成。7回にはダフィーがこの日2本目のアーチとなる6号2ランを放った。
この日、ベンチ内のホワイトボードには「闘魂」の2文字が記されていた。書いたのは、他でもない指揮官だった。「遊びで書いたんだけどね。高校のパネルに『根性』『闘魂』と書いてあって、思い出したよ。選手には何も言っていないけどね。これだけやられていたら、意地を見せてもらいたい」。指揮官の無言のメッセージに、選手たちが応えてみせた。
2桁得点は、45試合目にして初。1試合5本塁打は今季最多と、チーム打率1割台と湿っていた打線が活性化した。「今日は長打も出ましたし、明日に繋げていかないと」と指揮官。26日からは本拠地に戻り、オリックスを迎え撃つ。鬼門ヤフオクドームで掴んだ今季初白星を、浮上のきっかけとしたいところだ。
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福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani