“プロ野球離れ”を防ぐために――パ・リーグが大学で実施した講義とは?
「スポーツを別の視点からも見るきっかけに」
講義を終えた荒井氏は「プロ野球観戦をしたことのない学生さんが大半でしたが、とても熱心に話を聞いてくださっていましたし、その後の質疑応答や感想などからも、真剣にパ・リーグの現状を理解してくれたことが印象に残っています。今回の授業を通し、『もっとこうしたら良いのでは?』という意見は真摯に受け止めて実現できる方法を探りたいですし、引き続き神岡先生のお力をお借りしながら、パ・リーグの現状分析と新たな施策案を模索していきたいと思います」と率直な感想を述べ、今後についての展望を語った。
講義を見届けた神岡太郎教授は「一般の学生にとって、スポーツは馴染みがあっても、そのビジネスやマーケティングについては、意外に知られていない領域です。PLM様には教室で学んだデジタルマーケティングを、応用して考えるのに、非常によい機会を提供していただきました。荒井様の講義を受けて、受講生は、その奥の深さに、驚いたようです。スポーツを別の視点からも見るきっかけになったのではないかと思います」と話す。
「また、このゲスト講義は、PLM様と神岡研究室との間の共同研究のキックオフとして、提供していただいたものです。研究室の方では、顧客経験という視点から、顧客行動データを分析することにチャレンジし始めました。学生は、リアリティのある課題に大変エキサイトしていますし、PLM様のフレンドリーな態度に何か親しみのようなものをもちはじめたようです。今風に言えば、エンゲージメントでしょうか。私も今後の共同研究の展開をとても楽しみにしています」
パ・リーグとしては、あえて野球を知らない学生が過半数を占める中での講義を行ったことで得られた収穫も多かったことだろう。また、それと同時に今後改善していくべき課題もいくつか見つかったはずだ。パ・リーグ6球団が今回の大学での講義を通して何を学び、どのような取り組みを行っていくか。これからのパ・リーグの動向に注目していきたい。
(記事提供:パ・リーグ インサイト)
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「パ・リーグ インサイト」編集部●文