ホークス24歳捕手のスローイングがスゴイ 圧巻送球で名捕手超えの可能性も
28日終了時点でも盗塁阻止率6割、一見の価値ある甲斐のスローイング
27日の日本ハム戦で2盗塁を許してしまったが、28日の日本ハム戦(札幌D)では、3回1死から出塁した日本ハムのリードオフマンである西川の盗塁を阻止。素早いステップと矢のような、そして寸分の狂いのない送球で刺したシーンは圧巻だった。昨季リーグ3位の41盗塁をマークした西川だったが、いくらかの余裕すらあった。2点の先制点を奪った直後。背中の張りからの復帰登板となった千賀を助けるプレーだった。
もちろん、盗塁の阻止には、投手の牽制やクイックの速さなどが必要で、投手との協力があってのもの。その点で言えば、今、甲斐が主にバッテリーを組む千賀、東浜の力があり、逆にフォームが大きく、盗塁を仕掛けられがちな外国人投手、バンデンハークやサファテと組む回数が少ないことも、数字を引き上げる要因ではあるだろう。
28日の日本ハム戦を終えて、盗塁阻止率は.600。シーズン序盤で盗塁を企図された回数がまだ少ないが、まだ梨田氏の数字を上回り、古田氏にも迫っている。今後、その数字は変動するであろうが、その素早いステップと強肩から繰り出される二塁への送球は圧巻の一言。見る人を驚嘆させるだけの鋭さがあり、他球団にとっては脅威だろう。
今後の働き次第では、歴代の名捕手のシーズン盗塁阻止率を超える可能性も――。そんな24歳のスローイングには、一見の価値がある。
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福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani