プホルス、44歳右腕から通算600号王手の1発も極めて冷静「数字は数字」
史上9人目の通算600本塁打まで、いよいよ残り1と迫る
エンゼルスの強打者アルバート・プホルスが30日(日本時間31日)、本拠地でのブレーブス戦で今季8号3ランを放った。これでメジャー通算599本塁打で、史上9人目となる600号に王手を掛けた。また、メジャー通算2873安打にも達し、ベーブ・ルースと並ぶ歴代44位に浮上した。
2点先制を許した直後の3回裏、豪快な一振りで試合を変えた。1死一、二塁で打席に立ったプホルスは、44歳のメジャー最年長投手コローンと対戦。フルカウントから8球目ツーシームをフルスイングすると、打球は大きな弧を描いて左翼席に飛び込む8号逆転3ランとなった。この1発を号砲に、エンゼルス打線はこの回に一挙9点を叩き出し、勝利に結びつけた。
球団公式サイトによれば、ベーブ・ルースに並ぶ通算2873安打となる特大弾を浴びたコローンは「正直あれは失投だった。外角低めを狙っていたのに、彼の好きなスイートスポット、内角に入ってしまった。メジャーでは、あそこは投げちゃいけないコースだ」と、自らの失投を悔やんだという。
一方のプホルスは、史上9人目となる通算600安打に王手を掛けたが「数字は数字。自分が目指すゴールは優勝、そして毎日チームの勝利のために力を尽くすことだ」と極めて冷静。「歴史に敬意は払っているが、そこに気を取られて日々の試合の邪魔にはしたくない」と、大記録達成間近に沸く周囲を落ち着いた様子でたしなめたそうだ。
600号王手の1発はメジャー最年長投手から放ったが、大記録達成となるアーチは誰から架けるのか。歴史に残る金字塔は、目の前に迫っている。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count