安定感欠く田中将大を指揮官は擁護「誰でも成績の上がらない年はある」
地元メディアは好不調の激しい右腕の状態を危惧
ヤンキース田中将大投手は31日(日本時間6月1日)、敵地でのオリオールズ戦に先発し、今季5敗目(5勝)を喫した。5回2/3を投げて1被弾を含む9安打2四球4奪三振7失点(自責7)。前回26日アスレチックス戦では自己最多13奪三振を記録する8回途中1失点の快投を披露したが、そのパフォーマンスを続けられず。試合後、地元メディアから成績不振の“エース”を危惧する声が飛んだが、ジラルディ監督は「誰でも成績の上がらない年はある」と4年目右腕をかばった。
1回、2回と走者を背負いながらも無失点に抑えた田中は、3回、ジョーンズの中堅への適時二塁打などで4点を先制されると、4回には今度はジョーンズに右中間へ3ランを運ばれ、2イニングで合計7点を失った。
5月14日アストロズ戦、20日レイズ戦と2戦連続で4回持たずに6失点以上を喫するKO劇となったが、26日アスレチックス戦では好投。復活の期待が高まった中で、また大乱調の姿を見せた右腕について、ジラルディ監督は「怪我をしていたら、前回のような投球はできない」と、改めて負傷の可能性について否定。この日の投球は「ボール先行になっていたし、スライダーが安定していなかった」と分析した。
地元メディアに修正ポイントが解明できているのか問われると「分かっている。Nintendo(テレビゲーム)なら修正は楽だが、人間だからそういう訳にはいかない」と苦笑。開幕から状態が安定しない右腕を危惧する質問が重なると「誰でも成績の上がらない年はある。(アストロズの)カイケルだってそうだ。一昨年サイ・ヤング賞を取って、去年はスランプに喘いだが、今年はまた素晴らしい」と一蹴した。
「彼は快投できる投手だ」と田中に改めて信頼を寄せたジラルディ監督。結果が出せずチームを勝利に導けないことは、田中自身が一番悔しいだろうが、1日も早く安定感あるピッチングを取り戻したいところだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count